2002年12月
2002年クリスマス、学生論文大会の助言講師として名古屋に向かいました。他の人はみんな「ひかり」「のぞみ」で向かったのですが、2階建て新幹線が東海道新幹線から消えるというので、思い出多いこの電車に最後に乗ってみたいと思い「こだま」で名古屋まで向かいました。

そして、品川駅の開業と同時に東海道新幹線から2階建てが消えました。
合理化・高速化はわかるのですがどうも最近旅の楽しみというのが減ってきてしまっているように思います。この2階建て新幹線や、2階建て食堂はJR東海名物だったように思いますが、今は何もありません。無機質な新幹線が単純に往復するだけ。そこは、看板列車を持っているJR東日本やJR西日本と少し違うところです。

グラスを傾けながら流れる景色を眺めるというのは航空機でも自動車でも出来ないことです。非効率ではあるかもしれませんが、鉄道利用の呼び水に何かしら残して欲しいものです。

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こだま号の2階です。
誰も人がいません・・・
やっと、前のほうに一人乗ってきました。
合計2名で東京駅を出発しました。
おりしも、クリスマスの東京駅。
早朝なので人もまばらです。
新横浜(品川駅は開業前でした)を出て小田原が近づくと山が見えてきます。
小田原を出ると、箱根の山並みが見えてきました。
天気はあいにくの曇りです。
トンネルに突入して静岡県に入ります。
こだま号とはいえ200キロくらいは出ているみたいです。
熱海を出ました。ここでも乗車ゼロ。
快適に東海道を下ります。2階からの眺めはすばらしく本領発揮してます。
三島駅に到着。
到着駅ごとで、「のぞみ」や「ひかり」に追い抜いていかれます。
こうして写真を撮ってみると、やっぱり2階は高い所に席があるのがわかります。
富士川を越えました。
ここから先が60Hz地帯なんでしたっけ?
そして、静岡・・・
またもや、「のぞみ」が270キロ近く出して抜いていきました。
目にもとまらぬ速さで、駆け抜けて行ってしまいました。
すごい風圧で、電車が揺れます。
来年から、すべてこのタイプの新幹線に「こだま」号も統一されるそうです。
来年からお世話になります。
ちょうど、同じカタチの電車が入ってきました。
真向かいの電車の2階と同じところにいます。

1階は小さな窓が並んでいますが、これは個室なんです。
そして隣の車両は、1階がカフェテリアになっています。持ち帰り形式の軽食サービスです。グリーン車の乗客はアテンダントを呼んで出前もしてもらえました・・・
ついこの間まで、2階建て食堂車もあり、広い窓から流れる景色を眺めながら食事するのは本当に旅の楽しみでした。
・・・というのも過去の話。今ではカフェテリアも営業停止され、がらんとした空間だけが寂しげに残っています。
この電車もこの営業を終えたらスクラップに・・・まだまだ新しいのに、やはり高速化の時代の流れにはかなわないということですか。
浜松を過ぎて浜名湖が見え出しました。
浜松で一人降りたので、終点の名古屋までは自分ひとりだけになってしまいました。
この電車には電話室が備え付けられています。
携帯が普及した今では、ほとんど使われることもないでしょう。
時代の流れの速さを感じているのは、この新幹線当人かもしれません。
そして終点名古屋へ・・・。
のぞみより1時間長くかかりましたが、空いていたし色々考えをまとめたりこれからの仕事の準備をするにはちょうど良い時間でした。
今日の本業は、「全国学生論文大会」で後輩たちに助言講師をすること。こちらは自分とこの酒井ゼミの後輩ですね。
こっちは、対戦チームです。
最後に、記念撮影を・・・。
彼らはまとめて同じホテルを予約したそうなので、我々講師もまとめて予約をどっかにとってあると思いきや・・・
「今日はクリスマスなので帰る」とほとんど日帰りしてしまいました。
泊まるのは、カップルで来ている奴だけなのでまさかそれを邪魔するわけにはいかないと思い、とりあえず名古屋駅前の塔みたいなホテルに行ってみると奇跡的に空室がありました。

ただしクリスマスなのでレストランは全部予約済みとのこと。
コンビニも近くになく、駅弁も売り切れで、仕方なくお菓子とビールでしのぐというなんともアンバランスな夜になりました。